子供の分離不安 | 子供の心の障害
様ざまな障がいを持つ子どもたちと共に、シュタイナーの治療教育を学んだスクールカウンセラーである著者が、お母さんお父さん、そして先生に贈る理解と愛情の応援メッセージ。
第1章 シュタイナーの治療教育への入り口(問いを持つことから始まる/障がいを持つ子どもたちを理解するための二つの柱 ほか)/第2章 様ざまな子どもたちと出会う(浅い呼吸と緊張した体―「気になる子ども」カズヤくんのこと/自閉症という「文化」の理解 ほか)/第3章 子どもの発達相談室―子どもの発達についてのQ&A(夜尿/つめかみ・指しゃぶり ほか)/第4章 障がいを持つ子どもたちとともに生きる(しげちゃんはどうして乱暴なの?―障がいを理解し、適切な配慮をするためのアイデア/障がいについて子どもにどう説明すればいいのか?―障がいを持つ子どもたちの本質を愛情・尊厳を持って見ること)
とても読みやすく、読んで安心できる本でした。障害を持っているかどうかにかかわらず、子どもに関わる全ての人におすすめです。
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いわゆる「成長」とは、親をはじめとする愛する人から離れていても耐えていける能力を身につけ、馴染んだものに別れを告げ、新しい冒険に乗り出し、不慣れな状況の中で勇気をもって新しい人間関係を築くことから生まれてくる成果と見なせるかもしれません。
妊娠ワース口唇口蓋裂の間に合併症
子宮という安全な場所から出てきた瞬間から、私たちは「自分」と「自分ではない」ものに気づき始めます。
お母さん、お父さん、そして残りすべての人々が自分とは違っている(「自分ではない」)という考えが好きな幼児や子どもはいません。
私たちの誰もが、程度の差はあれ、別れることに抵抗します。
新たな別れの状況に出会うと恐怖や不安を抱いてしまいます。
しかしそれはまったく自然なことなのです。
生後9ヶ月になると、未知のものは見知らぬ人(幼児に不安を感じさせる母親と父親以外の人々)として現れてくるかもしれません。
このように見知らぬ人に恐怖を抱くのは、幼児と両親との間に強い絆が築かれた正常で健全な証であり、
この絆が絶たれることに対し恐怖を抱くのは、子どもが父親と母親に強い愛着をもっている証拠なのです。
学校に通い始めたり、キャンプに行ったり、新しい町に引っ越したり、新しい友達を作ったりすることに不安を抱くのはまったく自然なことです。
煎じ詰めれば、恐怖は、子どもに新たな別れの恐れに立ち向かわせ、危険を冒して新しい絆を形成し、より大きくて予測の困難な世の中で活動する方法についての新しい考えを作り出せるよう導いてくれるものなのです。
しかし、親と離れることが子どもに激しい不安や時にはパニックを引き起こし、家族全員を混乱させ、ひどいストレス状態に陥れてしまうこともあります。
新生児の添付ファイル障害
普通、極端、または耐えられないほどの分離不安を経験するのは、見知らぬ人や新しいものをすべて信用しない、緊密に結びついた家庭の子どもです。
このような家庭の子どもは、安全な場所は家庭だけで、それ以外の世界は危険だと思い込んでいます。
つまり、家庭や家族と離れることに大きな不安を抱いている子どもは、自分たち自身も分離不安に悩んでいる親をもっていることが多いのです。
他にも子どもが極度の分離不安になる確率を高くする危険因子には、重病、家族の死、両親の離婚、
または度重なる引っ越し、見知らぬ人ばかりか文化環境がまったく異なる土地への引っ越しなどの、家族構造の劇的な混乱などが含まれています。
とりわけ分離不安になりやすいように見えるのは、学習障害や注意欠損障害など発達障害があったり、慢性病があるなど親からの配慮が人並以上に必要な子どもたちです。
子どもの分離不安は軽いものかもしれません(例えば、夜、親が外出することに神経質になることや眠ることに対する恐怖)。
一般に症状が軽い場合、分離不安は親が温かく励ましてあげることが有効で、
外出する時には子どもが顔見知りの、大好きなベビーシッターに来てもらったり、
子どもが寝る時に終夜灯をつけておいたり、
不安を和らげてくれる夜の儀式(寝る時に大好きなお話を読むなど)をするといった手段が効果的です。
しかし、分離不安がかなり激しい子どももいます。
親の役割と肥満
彼らはキャンプや学校に行ったり、または寝ることを考えたりしただけで、異常なほど激しい恐怖に襲われてしまうかもしれません。
このような子どもは、胃痛、頭痛、動悼、吐き気、嘔吐のような身体症状で、こうした不安を現すことがよくあります。
親が出かけるといっただけで眠れなくなったり、家を離れたら親に降りかかってくるかもしれないと想像する災難に異常に不安になったり、母や父にしがみついたり、親を外出させないように「完璧ないい子」になろうとしたりするなど、激しい反応を引き起こしてしまいます。
親のほうもひどく不安になってしまうので、子どもの不安がさらに掻き立てられてしまうこともあります。
そのため、買い物や仕事に出かける時、親は家に残した子どものことが心配なため、目的がきちんと果たせなくなってしまうかもしれません。
この問題はすぐに家族問題になります。
子どもの症状がひどくなると、親や兄弟はその子どもの膨らみ続ける苦しみに影響を受け、家庭生活全体がひどく混乱してしまいます。
5、6歳以下のすべての子どもには、ある程度分離不安があることを頭に入れておくべきです。
もちろん「正常」と思われる多種多様な分離不安があります。
ここでもあらゆる発達段階で、子どもの個人的資質(例えば、自分から何かをやってみようとすることはめったにない)が、母親や父親から離れると考えるとどの程度不安になるかに大きな役割を果たします。
変化への抵抗がどの程度のものであれ、たいてい子どもはこのような危機を切り抜け、親と離れてもうまくやっていける方法を学び、
問題を引きずることなく次の発達段階へと移っていきます。
しかし、症状の軽重にかかわらず、子どもの苦悩に対する家族の対応の土方はきわめて重要です。
家族の抱いている恐怖や振る舞いが、離れることへの恐怖心を子どもに抱かせてはいないかどうか確認すると同時に、
子どもが分離の恐怖を克服できるようにするためには、励まして、ある程度一人でいられるようにしてあげなくてはなりません。
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